6周年記念の記事にお祝いをたくさんありがとうございました!!
とっても嬉しかったです!本当に、読んでくださる皆様あっての当ブログですので、心から感謝しております。
これからも細く長く、続けて行きたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします!
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さて、本日はいきなり久々の巻物記事でございます。めっちゃ長いです。2回に分ければよかったのかもしれませんが、何となくまとまりがつかなくて。一つの記事にまとめてしまうことにしました。
内容は、先週、美梅と藍をワクチン接種のために獣医さんに連れて行ったときの話です。自分のための覚書、ということでもありますので、興味がない方はスルーしてくださいね。一応前半がワクチンについて、それから後半が血液検査についてです。メインは血液検査についてです。具体的にはその方法について、Kotoraが見たこと、思ったこと聞いたことを書きます。(以下に書くことはど素人の医療とは全く関係のない職業のKotoraが書くことですので、間違った情報や間違った解釈もあるかと思われます。あしからず。)
なお、本日写真と内容は一切関係ありませんので~。
(獣医さんに行くからぶんむくれているわけではありません。別の日に撮影した不機嫌ぽい藍です。)
ワクチン接種については、賛否両論でどうしようかと毎年思うのですが、いろいろ考えた末、Kotora家ではこれまで続けています。毎年同じ個所にならないように、左か右か記録しています。それから、活性ワクチンか不活性ワクチンか、ということにも一応気にしてはいます。が、実は先日下僕さんのところでこのお話があるまで、活性ワクチン不活性ワクチンについては、3年ほど前に獣医さんに不活性ワクチンを使っている、と聞いて以来再確認していませんでした。でもちょうどタイムリーに下僕さんが記事にしてくださったことで、今回確認してみると、美梅と藍もドンタコスちゃんと全く同じワクチンが使用されることが分かりました。それはピュアバックスRCPというワクチンなんですが。なんと活性不活性混合のワクチンなんだそうです。こちら、にメーカーの説明がありますが。三種混合のうち、カリシウィルスワクチンは不活性、他のパルボ(猫汎白血球減少症)とヘルペス(ウィルス性鼻気管炎)ウィルスは活性、ということなのだそうです。下僕さんが、活性不活性のメリットデメリットをこちらに書いてくださっていますが。目下のところ、活性不活性混合にするメリットについては不明です。どなたかご存知でしょうか?
Kotoraが行っている獣医さんの説明によると、ウィルスによっては不活性だと効果があまりないから、活性のほうが良い。しかしながら、狂犬病のように強いウィルスの場合、免疫力が弱い個体には強すぎてウィルスに負けてしまうことがあるため、活性ワクチンがいいかどうかには賛否両論がある、ということでした。(←この部分は相方の記憶)つまりカリシウィルスは強いウィルスだから、不活性のほうがリスクは低い、ということでしょうかね。
追記:下僕さんが新しい記事で、ドンタコスちゃんの主治医の先生が教えてくれた、混合ワクチンのメリットなどについて書いてくださっています。⇒★
ワクチンの話は一先ずおいておいて。
(微妙に舌出し美梅。獣医さんに行くのが嫌でべーっとしているわけではありません。別の日に撮影したものです。)
美梅と藍は血液検査もしてもらうことになりました。美梅は2年前に歯石取りのついでに麻酔をした状態で血液検査をしてもらっています。(その時の記事はこちら)藍は初めてです。うちは夜だけBARF(生肉食)や手作りだし、ちゃんと栄養がいきわたっているか、偏った食生活になっていないか、健康状態が気になったというのもあり、やってもらおうということになったのです。
Kotora、猫飼い歴10数年にして猫の血液検査の現場を見るのは今回が初めてでございました。これまでは血液検査自体をやったことはあっても、麻酔状態でやっているか、あるいは実家の時は母が連れて行って、見たことがなかったんですよね、良く考えてみると。
そしてその初めての現場は…衝撃的でございました…。以下、血、血液検査、注射針、等が苦手な方は読まないほうがいいかも、です。注射場面の写真(ネットから)も載せていますので、苦手な方は気を付けてくださいね。
血液検査に関しても、下僕さんの以前の記事で、保定方法や採取場所(手、足、首)についてはいろいろあるんだな、ということは認識していたんです。それに、小虎は麻酔なしでは血液検査は無理、と言われていましたから、今回麻酔なしで血液検査をしてもらえることに最初は喜んでいたんです。小虎は体も大きく、後に喧嘩別れすることになった最低なバカ獣医のところでは、検査の時も毎回乱暴な保定で小虎も嫌がって暴れ、そういう風に言われてしまっていたのです。のちに、循環器専門家にエコーをやってもらった時に、10分近くもおとなしく小虎が保定されていたのを見て、保定はやる人の資質による、と実感したんですけどね。
話が逸れました。すみません。
(屏風の前でスフィンクス藍。)
美梅と藍の血液検査。まずは美梅からやりました。性格的に、先に藍からやればよかったと後悔したのですがね…。
美梅はまず、太もも(左内側)から試すことになりました。一回目、針をさしても血が出てこず。「今日お水あまりのまなかったの~?」なんて言われながら、右手でやることになりました。結論から言うと、一応採血できたんですが、あたりは血まみれになりました。血まみれになった理由は後で書きます。
その様子を見ていた藍は、キャリーから出した時点ですでにちょっと興奮してしまっていました。藍も太もも(左内側)でやることになりました。手早く毛剃りし、針を刺し、血液が管に溜まるのを待ちます。はじめは順調に見えました。でも途中で藍が怒りだしました。先生がアシスタントの人に保定の仕方について指示するも、アシスタントの人が途中で藍を離してしまいました。針が刺さったまま…。針は無事に抜けたんですが。血液は十分採取できず、あたりは血まみれ、検査してほしかった全項目に血液が足りるかどうか、分からない状態です。
先生は平謝りで謝ってくれて、次回熟練アシスタントが来た時に、無料で血液採取をまたやってもいい、と言ってくれました。
アシスタントの保定がまずかったことは問題です。上にも書きましたが、保定は技術です。いろいろな方法があるようですが、上手い人と下手な人がいます。こちらに猫の保定と採血についての映像を見つけました。みんながこのようにすんなりいくといいんですけど…ね。
(まったりする二人。でも距離は微妙。)
保定以上に驚いたことがあります。採血の方法です。
Kotoraは今回のことで初めて、採血方法には色々ある、ということを認識しました。人でも動物でも、です。
人間の場合、Kotoraの記憶によると、昔は注射器で吸い取っていたように思いますが、いつの頃からか、採血ホルダーをまず血管にさし、後から別の真空採血管というものを接続してそこに血が採取されていく、という方法に変わったのではないかと思います。ドイツでは現在、少なくとも人間に関しては、真空管を使う方法が主流なように思われます。
以下に分かりやすいようにネットで見つけたそれぞれの部品の写真を載せてみました。

注射器

採血ホルダー

真空採血管
注射器を使う方法も、真空採血管を使う方法も、どちらも「吸い取る」ことには変わりないと思うんですが。
昨日美梅と藍がされた採血方法はそうではなく。採血ホルダーをさし、そこにまた別の採取管を持って行って、血液を垂らしながら受ける、というものだったんです。
そんな採血方法を見るのは初めてだったので、びっくりしたというか、最初に美梅の採血の時に血が飛び散ってるのを見てなんでそんなことになっているのかが理解できず。藍の時によくよく見たら、そういう採血方法だった、という。Kotoraの説明ではわかりにくいと思うので、ちょっと苦手な方もいるかも、ですが、ネットで見つけた写真を↓に載せますね。
下の写真はイヌだと思うんですが。どちらもドイツのサイトで見つけました。この写真でわかりますか?採取管(?)と、採血ホルダーが接続されてなくて、採血ホルダーから滴る血を採血管で受ける、という方法なんです。
そら…猫が暴れだしたら受ける側の採血管がぶれて、採血ホルダーから当然血もようさん飛び散りますわ、という話です。おとなしい美梅でも飛び散ったのだから…。
この方法、なんていう方法なのか医学用語が分からないんですが、人間でも動物でも、体験された方いらっしゃいますか?
もし、Kotoraのブロ友さんの中に、あるいはこっそり覗いてくださっている方の中に、医療関係の方、看護婦さんの方がいらっしゃいましたら、この方法、何という名前なのか、そしてこの方法についてどう思われるか、鍵コメでこっそりでもいいので、教えていただけないでしょうか?
(あら藍ちゃんがこんなに近くにいるわ。キケンキケン。…と美梅が思っているんだかどうだか。)
その後しっかり止血してもらって、美梅も藍も血はしっかり止まり、帰宅後は食欲も普段通りで、機嫌よく過ごしていましたが。診察室の中では本当に、Kotoraも相方も始終唖然、猫たちももちろん怯えてしまって、大変でした。
採血方法について、唖然としていたのが我に返ってから、どうして人間の時みたいに真空管とかでやらないんですか?って聞いたんですが。先生の回答によると、猫は血管が細いので、「吸い取る」方法だと血管が壊れやすくなってしまうから、ということでした。
保定がひどかった、ということよりもなによりも、その採血方法にKotoraも相方も驚いたので、家に帰ってから相方と、日本語、ドイツ語、英語でいろいろ検索してみたんです。日本や英語圏はどうも、注射器で「吸い取る」、という方法が主流みたいなんですね。美梅と藍がされた採血方法の名前が分からないので、それに限った検索はできなかったんですが。「採血 猫」で画像検索したところ、ドイツ語のサイトでのみ美梅と藍がやられた方法での、上に載せたような写真がでてきました。これがドイツの主流なのかどうかはわかりませんが…。
こちらのサイトに少しだけ採血方法についての比較が載っていますが、このドイツ式の方法については書かれていないので良くわからない…。
そもそも、美梅や藍がされた方法は、血管に優しいのかもしれませんけど時間がかかりすぎますよね?実際注射器の方法との時間の差は分かりませんが。保定が上手な病院じゃないとできないんじゃないだろうか?ドイツの猫ネットフォーラムでは、採血時の麻酔についての質問をたくさん見かけました。つまり、ドイツでは採血するときに麻酔するのが普通なのかな?麻酔のリスクと、先生の言う繊細な血管を守るということと、どちらを取るべきなんだろう?ペットの医学でも最先端を行くアメリカでも、注射器でやる方法が主流っぽいのに。ドイツが遅れているのかな?いろんな疑問が湧いて出ます…。
検索しているときに、人間の採血のやり方でもいろいろと議論があるのを見つけましたが。それってきっと難しい問題なのでしょうね。専門家ではないKotoraには全くわかりませんし、自分でやれ、と言われても不器用なKotoraにはできないことだと思いますが、カイヌシとしては、最良の方法がどれなのか知りたい…。
(美梅の心配をよそにリラックスモードの藍。)
そして昨日、件の血液検査の結果が出ました。少なすぎるのではないかと心配されていた藍の血液ですが、検査するのに十分な量でした。結果、美梅も藍もオールクリア。全項目正常値内、と言われました。
ひとまずやれやれ。ですが。今回の件でKotoraたち、この病院に、というかこの獣医さんにけっこう不信感を抱いてしまったのです。獣医さんはすごく謝ってくれたし(これってドイツではけっこう珍しいことなんですよ)、これまでもインフォームドコンセントに関しては満足していたので、Kotoraたちにしても病院はあまり変えたくない、というのが正直なところ。
そこで、検査結果を電話で知らせてくれた獣医さんに、もう一度採血方法について伺うことにしました。はっきりと、「インターネットで検索してみたところ、注射器で吸い取るやり方が一般的なように思われるが、なぜあのような方法で採血するのか。今後もあの方法で採血するつもりか。」ということを聞きました。
獣医さんは、「私の周りではこのやり方が一般的です。猫の血管はとても細いので、注射器を使って押し出す(unterdrücken)方法では血管が壊れてしまいます。(彼女は壊れる、について、Kollabierenという単語を使いました。英語ではcollapseです。)だから血管を温存できる方法を使っています。私は日に何度も採血をしますが、普段はうまくいきます。次回は事前に相談のうえ、保定が上手いアシスタントに頼める日に採血をしましょう。」と言いました。
採血場所についても聞いてみました。日本ではのどから採血する方法もあるようだがそれはやらないのか、と聞くと、「のどから採血するのは緊急時のみ。のどの場合はとりわけ血管を傷つけないように気を付けないといけないので、それこそおとなしい子にしかこの方法は使えません。一番リラックスした状態で出来るのは後ろ足からです。」と言いました。
(藍の山側から見た美梅)
確かに、彼女の言うことにも一理あるな、と思いました。物理が非常に苦手なKotoraには圧力のことについては良くわかりませんが。なんとなく、細い管から一気に水分を搾り取ると管が縮まったりするよなあ、と。一度傷ついた血管は再生が難しいのでしょうか?
注射器を使う方法でも、ゆっくりそろりと抜き取れば、大丈夫なのでは?と思うのですが。でもそうなったら、注射器での方法も時間がかかってしまいますよね。注射器を使って採血するとき、何秒?何分くらい時間がかかるものなのでしょう?
採血方法に関する疑問は後を尽きないのですが…。
転院問題については結論から言うと、Kotoraたちは昨日の電話の後、この病院に通い続けよう、ということになりました。血液検査については引き続き調査する、という課題付きで。
これまでの経験から、Kotoraにはインフォームドコンセントを大事にしたいという気持ちが強いです。美梅と藍の担当の獣医さんは、これまで説明を嫌がったり怠ったりしたことはありませんでしたし、この電話での獣医さんの説明にもKotoraたちは概ね満足できました。ほかにも、Kotoraたちが通っている病院は町で一番大きい動物の総合病院だし、施設も整ってるし、しかもわりと近いし、猫だけの診療階があるし…という理由があるんですけどね。
というわけで、次回いつお世話になるかわかりませんが、引き続きこの病院に通うことになると思います。
ドイツでの血液検査については何か分かり次第、また記事にしてみたいと思います。
最後まで読んでくださった方、どうもありがとうございました。できれば皆様の獣医さんでの血液検査体験や、その他ご意見ご感想をお聞かせいただければ嬉しいです。