
小虎が生まれたお家です。農家なので、猫がたくさんいるお家で現在は犬もいるようでした。
記事の中でも何度か少しだけ触れたことがありましたが、小虎は生まれつき、心臓に病気がありました。それが分かったのは、小虎を5ヶ月くらいでこの農家から引き取って、すぐのことでした。家につれて帰った次の日に、病院に行って一通りの検査をしてもらったら、心雑音があると言われました。それから、別の日に精密検査をしてもらったら、レントゲンでもすぐに分かるほど、心臓が普通の猫より大きいといわれました。
先天性の心疾患があるので、長くは生きられないかもしれないけれど、もしかしたら長く生きられるかもしれない、と言われました。
それ以来、小虎はずっと、血圧が高くならないようにするために、毎日フォルテコールという薬を飲んでいました。

日々、小虎とすごす中で、一番心配なのは心臓発作でした。できるだけ心臓に負担がかからないように、なるべくのんびりと家の中ですごさせる。ということで、狭い家の中でしたが、私達が出来る範囲で、快適にすごせるよう努力してて来たつもりでした。一日も長く心臓が持ってくれるように。
時々、犬のようにはぁはぁと息をすることはありましたが、それ以外は全く普通の猫と変わりなかったと思います。
小虎が普通の猫だということを、完全に信じてしまいたかったので、ブログにはほとんど日常のことしか書きませんでした。常に頭のどこかには、小虎の心臓のことがあったのですが、それはなるべく消しておきたかったのです。それでもいつか、ブログにも書くつもりでした。でも、書くと決め付けてしまいそうで、ずっと書けなかった。だから、皆様にもあいまいなままにしてしまい、こんな形で突然お知らせすることになってしまったこと、とても申し訳なく思っています。

引越しがらみのことや、日本への一時帰国のことなどで、12月頃からほとんど更新していませんでしたが。12月に近くの町の、循環器専門医の獣医さんのところになんどか行っていました。その獣医さんが近くの町にいることは、新しく行き始めた病院の女医さんから教えてもらい、紹介状を書いてもらって、行きました。
その病院では超音波検査をしてもらい、心肥大の原因は、動脈管開存症(PDA)だということを言われました。人間でもそうらしいですが、生まれてすぐに肺呼吸に切り替わるため、普通は肺への大動脈が自然に閉じます。しかし、それが閉じないで開いたままになっている状態があり、それがこの症状です。
この疾患は、生後すぐに手術をすることで、多くの場合は、その後ほぼ問題なく生活をおくることができるようです。通常、生まれて2,3ヶ月の間に手術を行います。
小虎も、手術のことを言われ、私達もすぐにネットや本などでいろいろ調べ、考えました。幸いにも、その循環器専門医の先生は、私達が独自にいろいろ調べることに対してはむしろ感心をしてくれて、いろいろ時間をとって説明してくれていました。手術には、開腹手術で穴を縫い付ける方法と、腹腔鏡手術でコイルを入れて穴を閉じる方法の二通りがあり、私達が行った病院の先生は開腹手術しかやらない、と言っていました。
私達の引越し先の近くの町に、コイルを入れる方法を専門にしている先生がいるから、引越ししたらその先生にも意見を聞いてみると良いといわれていました。引越ししたらすぐに、その先生のところにも行ってみるつもりでした。
が、手術に関しては、成功のチャンスは非常に厳しい数字だと言われていました。紹介状を書いてくれた女医さんにも相談したんですが、彼女は、私だったらしない、と言っていました。その後、友人のお父さんで、人間の循環器専門のお医者さんとも話す機会があったのですが、手術は危険すぎるから、そのまま天寿を全うさせてやったほうがいいのではないかと言われました。
そういう、手術を迷っている時でした。
生まれてすぐに知っていたら、とも思いましたが、小虎は生まれて5ヶ月位の時にうちに来たので、リスクは今とあまり変わらないと言われました。

小虎は6年と8ヶ月「も」も私達のそばにいてくれたのか。
私達は小虎を6年と8ヶ月「しか」生きるさせてあげることができなかったのか。
15日は、本当に、その時までごく普通に過ごしていたのです。
私がリビング電話している時に、突然どさっという音がして。美梅がなにか倒したと思って見に行くと、小虎が横向きに倒れていました。何が落ちたんだろう?何を倒したんだろう?なんで小虎は横向きに寝ているんだろう?そして、小虎の目と舌がだらんとなっている口を見て、状況が危ないと感じました。
すぐに、単身赴任中の相方に電話をしました。相方はすぐに獣医さんに電話してくれました。その間、私は人工呼吸やマッサージを試みながら、小虎の名前を叫び続けていました。小虎の瞳孔がどんどん開いていって、舌の色が変わっていきました。相方が、循環器専門医の獣医の救急が開いているから、すぐに行くように言いました。私は小虎を連れて、猛スピードで救急に小虎を運び込みました。当直のお医者さんは、すぐに小虎がすでに息をしていないことを認めましたが、私は蘇生をお願いしました。当直のお医者さんは蘇生を試みてくれましたが、意味のないことでした。
駆けつけてくれた友達と一緒に、小虎を連れてまた家に帰りました。相方が単身赴任先から戻って来て、号泣していましたが、私はその日はあまり実感がわかなくて、ただ小虎のことを呼び続けました。

次の日は、私達が留守の時に、いつも小虎と美梅の面倒を見てくれていた友人に、お別れを言いに来てもらいました。皆、小虎にとても良くしてくれていて、小虎もその友人達が好きだったと思うので、最期にお別れが出来てよかったと思います。

こんな時にとても不謹慎ですが、もしかしたら小虎ににた子供がまたいるかもしれない、と、私も相方もそれぞれ、同時に考えていたようです。
でも、同じ模様の猫がいたとしても、小虎ではない。小虎は唯一の猫。小虎という性格は小虎にしか存在しない。
小虎はもういません。
小虎は私達のところから旅立ちました。
それを今、理解しようとしています。
が、実際のところ、その作業はとても難しそうです。
実家の猫達は、私がこちらに来てから亡くなったので。小虎は私が看取った初めての猫になってしまいました。
小虎がいないことにを理解しなければいけないんだ、と思っています。

偶然、昼間から庭をのんきに歩いているはりねずみを見ました。昼間からはりねずみなんて、珍しいことなのです。こんなに珍しいものを見せてくれたのは、小虎かなと、思いました。小虎からの小さなプレゼントかもしれないとも思いました。
皆様にはブログを通じていろいろなことを教わり、ブログをはじめるまでやってきた以上のことを、私達が出来る範囲で、小虎にしてあげることが出来たと思います。小虎が抱えていたその他の病気に関することから、遊びの方法のことまで。ほんとうにいろいろ心配していただいたり、情報を頂いたり。そのことに関しては、感謝の気持ちでいっぱいです。
ブログを通じて、小虎のことを知ってもらえて、小虎のことを可愛がってもらえて、良かったと思います。
ありがとう。