Daily Archives: 2012年3月17日

小虎の心臓 ③ - 選ばれなかった手術という選択肢

以下の記事は全く医学的専門知識のない一飼い主が、獣医師との会話や本・インターネットで集めた情報を元に、個人の記録としてまとめたものです。書かれてあることには医学的に間違ったことも含まれているかもしれませんのでご了承ください。
②(昨日の記事)の続きです。よかったら最初からお読みください。
専門医の診断を受けてから小虎が旅立つまでの間、私たちは手術と言う選択肢について考え、インターネットでも情報を集めました。(専門医は私たちがインターネットで集めた情報を読んで質問したことに対しても、快く回答してくれました。)

トラさんウメさんの日常

そのとき私たちがインターネットで集めた情報は次のようなものです。
総合的にPDAについて図も入れて判りやすく説明してあるなと思ったサイトは、
ミュンヘン大学のサイト(独) です。
特に、猫のPDAについて詳しく説明してあるサイトは以下のようなものでした。
カナダ獣医ジャーナル(The Canadian Veterinary Journal)のAllen医師の論文(英)
その他、★(英)など。
また、犬と猫両方のことが書いてある以下のようなサイトも見つけました。
壱岐動物病院のサイト。
その他、など。
★(英)★(英)★(独)などの海外の情報もあります。
猫のコイル手術についてのこのような報告(日)も見つけました。
入手できませんでしたが、こちら(英)こちら(英)には、猫へのコイル手術に関する論文が掲載されているようです。
犬のコイル手術に関する論文もありました。★(独)および★(独)

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アメリカでの研究が一番進んでいるという印象を受けました。また猫の手術の実例が一番多そうなのもアメリカでした。日本でもドイツでも、PDAに関する情報は少ないように思われました。また、猫のPDAの手術の症例はほとんど見つかりませんでした。おそらく猫の場合、PDAが見つかりにくいか、見逃されている場合が多いのではないかと思います。
手術をするならともかく、引越し先の近くの大学病院で、カテーテル・コイル手術の専門家の話も聞いてみたいと思っていました。その大学の先生や学生が書いた論文を見ていても(もちろん全部理解できたわけではないですが)、その専門医のところでの手術と言う考えに私たちは傾きかけていたのです。だから、引越ししたらすぐにでも、小虎をその病院に連れて行くつもりでした。

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私たちは小虎と一緒に引越しをするということを信じて疑わなかったのです。小虎は一緒に引越しをして、その大学病院へ行き、それから決断する、と決めていたのです。

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2011年2月の終わり、ある人間の、心臓専門医に話を聞く機会がありました。友人のお父さんです。上記のように、PDAは人間にもある病気ですので、PDAのことはもちろん良く知っておられました。友人のお父さんは、手術はやめたほうがいい、リスクが高すぎる、と言いました。コイルを入れても穴が大きい場合はコイルがいずれ流れてしまい、別の血管を詰まらせてしまうかもしれない、と。

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友人のお父さんのこの意見は、今では私たちの慰めになっています。というのは、私たちは12月に専門医に見せた後すぐにでも手術をするべきではなかったのか、と思ったからです。ブログにも書いたように、2011年は年明けからいろいろと大変な時期でした。それで、私たちは忙しさにかまけて、小虎の手術を先延ばしにしてしまっていたのではないか、と自分たちを責めたのです。しかし、肺の水のことがあったので、その時期の手術はいずれにしても不可能でした。

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あるサイトで、生後すぐにPDAの手術をした子猫がその後も元気に暮らしているという記事を読みました。生後すぐに小虎と出会っていたら。それでなくても、最初の病院でPDAが原因による心肥大だ、ということが分かっていれば。小虎がせめて引越しするまで待っていてくれたら、手術をして小虎は助かっていたかもしれない。とか。いろいろな可能性が頭をよぎりました。

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でも、約7年弱の間、小虎の心臓はがんばってくれた。そのことに感謝しないといけないのかなとも思います。きっとそうなのでしょうが、まだ「感謝」するまでには至っていません。1年経っても、です。

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この間博物館で、猫の心臓を見る機会がありました。猫の心臓は、とてもとても小さいものです。ほんとうに小さくて、小さいとは思っていたけれど、こんなに小さいなんて、と驚きました。小ぶりのチューリップのつぼみほどの大きさです。
私たちは、手術しなくて良かった、と言い合いました。こんな小さいものにメスを入れるなんて。そんなことをしなくて良かった、というのがその時の率直な気持ちでした。
正直なところ、実際手術のことをどうしていたかは今でも分かりません。

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おかしな話ですが、心臓からチューリップを連想して、小虎がチューリップを愛でていたことを思い出したので、その日私たちはチューリップを買って活けました。

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小虎が旅立った翌々日に書いた記事にも書きましたが、ブログを始めて以来、きちんと小虎の心臓のことを書いたのは今回が初めてです。ずっと書こうと思っていたのに、書いてしまうと決定的なことが分かってしまいそうで、それが怖くてずっと書けませんでした。
今回初めて記事にできて、小虎との約束を果たせた気分になりました。

この記事が、少しでも同じ病気で苦しんでいる猫さんや飼い主さんのお役に立つとよいなと思います。

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最後まで読んでくださってありがとう。