Daily Archives: 2012年3月15日

小虎の心臓 ① - 心筋症

以下の記事は全く医学的専門知識のない一飼い主が、獣医師との会話や本・インターネットで集めた情報を元に、個人の記録としてまとめたものです。書かれてあることには医学的に間違ったことも含まれているかもしれませんのでご了承ください。
小虎(シャオフー)は2004年8月10日にうちにやってきました。小虎と初めて出会ったのは確か2004年7月30日前後ではなかったかと思います。友達の友達の彼氏が勤めている小学校の生徒のお父さんの農家、の猫でした。(
その時、小虎はすでに4ヶ月か5ヶ月くらいで、生まれたての仔猫たちより少し大きな仔猫でした。私たちは、足元に擦り寄ってきた彼を家族にすることをすぐに決めました。
その日、8月10日、小虎の実家からうちに連れて帰る間、車の中で小虎が一声、かごの中で少し長めににゃーんと鳴いたことを覚えています。後にも先にも小虎がそういう風な声を出したのはその時だけでした。親兄弟から離れ、初めての車に驚いたのでしょう。それから車内が暑かったのか、はぁはぁと口で息を何回かしました。このような猫の動作を、それまでに猫と暮らしてきたことがある私たちは、そのとき初めて見ました。夏の盛りでしたし、暑いせいだと思っていました。
家に着いてからの小虎は、少したんすの下に隠れたりもしましたが、すぐに慣れ、じゃれたりしてくれる陽気な仔猫でした。

トラさんウメさんの日常

8月19日、小虎を予防接種のために病院に連れて行きました。小虎にとっては初めての病院です。電話帳で調べて、小動物を対象にした病院が街には3軒ほどしかありませんでしたので、そのうちの一番大きな病院を選んだのです。
目をチェックして耳をチェックして、それから聴診器でおなかや胸を調べた獣医師が顔を上げて言いました。「心雑音があります」と。私たちが、小虎のはぁはぁという口呼吸のことを報告すると、心疾患が有るかもしれないということで、後日詳しい検査をすることにして、その日は予防接種とノミとミミダニ駆除のための薬をもらってうちに帰りました。
小虎はとても元気な猫に見えたので、私たちはとても不安になりました。心臓は大事な器官です。心臓に問題があるかもしれないというのはどういうことなのでしょう。
10月21日、心臓を詳しく調べるために、レントゲンと心電図、それから超音波検査をしてもらいました。心臓になるべく負担がかからない様に麻酔をして、検査をしました。その結果、小虎の心臓は普通の猫の心臓よりもかなり大きくなっている。心弁の筋肉がちゃんと機能していないせいで心臓が大きくなっている可能性があるといわれました。そしてその日から小虎は、血圧を上げないようにするための、Fortekor(フォルテコール)という血管拡張剤をずっと飲み続けることになります。

トラさんウメさんの日常

それでも小虎は元気なように見えました。時折はぁはぁぜぃぜぃと、猫が毛玉を吐き出す直前のような音を出す以外には、問題は全くないように見えました。しかしながら、そのような音は、小虎がちょっと長めに遊んだりするとほぼ必ず出てきました。心臓に負担をかけないようにしなければならないと、心に留めておきました。
小虎はとてもおしゃべりが好きな猫で、私たちとよくしゃべりました。特にこれまで外飼いでしか猫を飼ったことがなかった相方は、猫とはこんなになつく生き物なのかと驚いていました。そして小虎は私たちがどんなことをしてもあまり怒りませんでした。つめも切らせてくれましたし、ノミ取りもさせてくれましたし、ブラシングは大好きでした。
心肥大と診断された日から、私たちの心の中にずっと不安が募るようになりました。10月21日に診断が下されたとき、獣医師は私たちに、明日の命かもしれないし、「13年」生きるかもしれないし、といいました。何で「13年」なのかは未だに良く分かりません。とにかく、小虎は爆弾を抱えている、ということだけ理解できました。
中には、小虎の生家である農家に返すことを勧めた人もいました。でも小虎はうちに来たその日から、すでに私たちの家族として愛され始めていたのです。どうしてもとの農家に「返す」ことなどできたでしょう。

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一日も欠かさず、小虎にフォルテコールを飲ませ続けました。相方の妹(医者)も、それは良いことだと言いました。
私たちはずっと、小虎が「心肥大という名前の病気」なのだと思っていました。「心肥大」についてインターネットで調べてみても、当時詳しいことはあまり分かりませんでした。メインクーンなどの大型の猫に多く見られる病気だということが分かりました。小虎のお母さん猫は、とても大きな猫で、毛も少し長く、メインクーンに似ていると思ったことを思い出しました。
その後、年1回、レントゲン検査をして心臓がそれ以上大きくなっていないかどうかを調べました。心臓が大きくなっていないということが分かると、私たちはとても安心しました。
小虎はそれ以外に、耳ダニ()や猫アクネの問題()、たまにおなかを壊したりなど、しましたが、心臓を触ったときに心雑音が分かる以外はとても元気で優しい猫でした。

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2008年ごろから、猫ブログというものの存在を知り、いくつかの有名なブログを読んだりし始めました。そして、自分もブログを始めて小虎の病気のことを書けば、もしかしたら何か良い治療法などが見つかるかもしれないと思いました。
ブログを始めて以来、猫の健康状態に関する知識がぐんと増え、「心肥大」というのが最終的な病気の名前なのではなく、重要なのは、何故「心肥大」が起こっているかその原因を探ることなのだということが分かってきました。

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2009年5月21日、その前の健康診断で歯のことを言われたので、歯石除去をすることになりました。小虎の歯は歯頸部吸収病巣(ネックリージョン・FORLs()という病気に侵されていたということが分かりました。
2010年1月27日、その頃小虎がトイレ以外の場所でよくおしっこをするようになったので、尿道結石などを疑って、病院にいきました。その日はフェリウェイを処方され、後日おしっこを検査してもらうことになりました。2月のはじめ、小虎のおしっこを検査してもらうと、軽度のストルバイトが見つかりました。()その後のストルバイト問題の経過との療養食の問題に関してはブログにもたくさん書きました。(
ストルバイトに関連するブログの記事にも当時その経緯は書きましたが、その頃から、かかりつけだった病院に対する不信感が募り、セカンドオピニオンのために、町に新しくできた病院に行きました。
ストルバイトのために食べさせていた療養食が、心臓に良くない成分を含んでいるのではないか、と言う疑問があったため、そのことについてどうしても知りたかったのです。しかし、かかりつけだった獣医師はなんら詳しい説明をすることなく、その療養食を押し付けるばかりでした。埒が明かないので、栄養相談もいたします、という看板を掲げていた新しい病院に行って見ることにしたわけです。

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新しい病院で知らされたのは、小虎の心臓の状態が良くないということでした。そこの病院の先生は、心臓がこんな状態なのに、小虎がこんなに元気そうなのが信じられないといいました。すぐに、隣町にある心臓専門医に連れて行くように勧めてくれました。
隣町に心臓専門医があることは、その少し前からインターネットで知っていて、ストルバイト問題が落ち着いたらいずれにしろそこに行くつもりでいました。
小虎に心疾患があった当初から、かかりつけだった獣医師は、隣町に専門医がいることなど一言も言及しませんでした。そして私たちも、かかりつけだった獣医師の検査で十分小虎の心臓のことが分かっていると思い込んでいました。
新しい病院の先生は、「超音波検査は、専門家が見ないと分からないことが多い。」と言いました。実際、後に小虎の疾患の原因が分かったときに、インターネットで見た情報によると、その症状は熟練した専門家でないと見分けられないことが多い、ということが書かれてありました。かかりつけだった獣医師は心臓の専門医ではありません。新しい病院の先生は、自分は専門家ではないので、「自分には分からない」ことを認め、専門家に行くことを勧めたのです

獣医学にも人間の医者と同じように専門分野というものがあり
、例えば眼科、内科、心臓専門医、などがいるということを知ったのもブログをはじめてからでした。私たちが知る多くの動物病院は全般的に動物の体を見てくれる獣医師ですが、大きな病院などでは、専門分野をもうけて専門医が症状に合った診察をしてくれるところもあるのです。私たちは二人とも子供の頃から猫を飼っていたのですが、そんなことすら知らなかったのです。
そして隣町にはドイツでも数少ない心臓専門獣医師がいました。

トラさんウメさんの日常

2004年にこのことを知っていたら、ことは違っていたかもしれません。少なくとも何が原因で心肥大なのか、ということがすぐに分かったでしょう。後に、原因が分かったとき、2004年8月に小虎が家に来た時点ではもうすでにその原因を治療するのはほぼ不可能だったと言うことを知り、それがせめてもの慰めになっています。

トラさんウメさんの日常

②へ続く。
※本日この一つ前にもう一つ記事をアップしています。良かったらそちらのほうもご覧ください。

最後の写真

今日で小虎(シャオフー)が旅立って一年が過ぎました。
今日皆様にお見せするのは小虎を撮った最後の写真です。
2011年3月13日のものです。
地震の後、写真はこれだけしか撮りませんでした。
だから、写真は13日のもので止まっています。
引越しのために荷物をほとんど片付けてしまった棚に入り込んだ小虎の様子がおかしくて、地震のことで落ち込んでいた心を少しなぐさめてくれたので撮った写真です。
日本へ帰国や引越しなどのことで、最後の3ヶ月はほとんど写真を撮っていませんでした。
そのことが今でも心残りです。

トラさんウメさんの日常
シャオフー。
Kotoraの気持ちが分かった優しい猫。
穏やかな猫。
Kotoraの言葉を理解した賢い猫。
2004年8月10日から2011年3月15日まで、私たちと一緒に暮らした猫。
トラさんウメさんの日常
小虎と一緒に笑ったことがたくさんあります。
小虎と一緒に経験したことがたくさんあります。
小虎が話してくれたことがたくさんあります。
小虎について考えたことがたくさんあります。
小虎になぐさめられたことがたくさんあります。
小虎に教えてもらったことがたくさんあります。
小虎をたくさん愛しました。これからも。小虎をたくさん愛します。
トラさんウメさんの日常

皆様からのコメントで、まだ小虎のことを書いてくださる方々がいて、ああ覚えていてくださっているんだな、とうれしく思っています。

この一年、ブロ友さんを含めた友人たちには、小虎のことでたくさんなぐさめてもらいました。
ありがとう。
これからも小虎のことは時々書いていきたいと思います。
小虎はずっと私たちの猫ですから。
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今日は記事を二つアップします。
今日から3日分、小虎の病気に関する記事を書きました。
小虎の病気をいつか記録しなくてはと思い、それをようやく書きました。
よろしければそちらのほうもお読みください。